歯が痛み受診して、先生に「虫歯があります」と言われてなんとなくで治療を受けていませんか？

虫歯のチェックをされている間も暗号のような言葉が使われていてよく分からず、不安に感じる方も少なくないかと思います。

虫歯が進行すると、神経を抜いたり、歯を抜いたりすることもあります。

今回は虫歯の進行段階、進行度に合わせた治療の種類をご紹介します！！

歯の構造

まずは歯の構造についてです。
虫歯の進行や治療法を詳しく知る前に、歯の簡単な構造が分かっていた方が理解しやすいかと思います。
おさえるべき構造は下記３つです！

エナメル質：一番外側の硬い組織で人体でもっとも硬い組織でもあります。虫歯になっても痛みは感じません。

象牙質：エナメル質の内側に象牙質があります。エナメル質よりも柔らかく歯のほとんどを占めている大きな組織で衝撃を吸収してくれる作用があります。
象牙質が虫歯になると痛みを感じます。

歯髄：俗に「神経」と呼ばれる部分です。象牙質の内側にあり神経、血管などを含む、痛みを感じる組織でもあります。
歯に栄養を届けたり象牙質を作ったりと、重要な役割をしています。

虫歯の進行段階

構造がわかったところで虫歯の進行段階について説明いたします。
虫歯の進行段階は、C0〜C4と5段階で表されます。

C0：初期の虫歯
歯の見た目は他の歯と変わりなく黒くもありません。しかし、虫歯が進むかもしれない初期状態にあります。
「白斑」や「白濁」といった症状がみられる段階のため、治療を必要としないことも多く、フッ素塗布などの予防処置を実施することで、
歯の再石灰化をはかります。

C1：エナメル質が虫歯
エナメル質が虫歯になってしまった状態です。痛みはほとんど感じないため、治療も麻酔が使われることはほとんどありません。
C0と違い、見た目も黒っぽくなるため、虫歯に気がつく人も出てきます。この段階では虫歯部分を削って詰め物をする治療になります。

C2：象牙質が虫歯
象牙質まで虫歯が進行してしまった状態です。冷たいものを食べると歯がしみたり自覚症状が出始めます。
そのため虫歯に気がつく人も多く、歯の色もはっきりとわかるようになってきます。
治療に関しては、C1とほとんど変わらず虫歯になった部分を削って取り除き、詰め物をする治療になります。

C3：歯髄（神経）まで侵された虫歯
虫歯が進行していき、象牙質を突破。神経まで虫歯が進行してしまった場合を、C3と言います。強い痛みが1日中が出ます。
神経と言っても、実際には血管なども通っているため、虫歯菌に犯されると神経全体が一気に悪くなってしまいます。
神経を抜いてしまうと、その歯自体がもろくなりやすいです。この段階になると神経を抜き、抜き被せ物をする必要があります。

C4：歯冠が崩壊した虫歯
虫歯の進行の最終着地点、C4まで行くと歯の根っこの部分まで虫歯に犯されてしまいます。
この状態で放置しておくと、歯茎や他の歯にまで悪影響をあたえてしまう場合もあります。
そのため、最終手段である抜歯をすることになります。

虫歯はC2で食い止めるのが基本になっていきます。
痛くなってからでは手遅れの可能性があります。
お近くの歯科医にかかってみましょう！

虫歯の治療は３種類

大きく分けて①削って詰め物をする、②神経を抜いて被せ物をする、③抜歯の三つになります。
どのような治療方法になるのか解説していきます。

①削って詰め物（インレー）をする
この中で一番軽度の虫歯に行っていく治療方法になります。
まず虫歯になってしまったところを削って取り除きます。その削った部分に詰め物をしていく治療方法です。
保険適応のものから、審美性や耐久性に特化した自費治療を選択いただくことも可能です。

②神経を抜いて被せ物（クラウン）をする
歯を削った上で歯の内部にある神経を抜き、被せ物をする治療法になります。歯をただ削るだけでなく神経を抜くことになるので、かなり重症な状態と言えます。また、神経を抜くには歯に大きな穴を開ける必要もあります。

③抜歯
虫歯治療の最終手段が抜歯です。つまり、歯を抜くこと。
歯全体が悪くなってしまい、神経も虫歯で犯されているような状態です。
1本の虫歯が他の歯にも悪影響を及ぼす場合などもあり、抜歯することがあります。

当院では初診で来院した際に虫歯のチェック後、どこに虫歯があるか記録した用紙をお渡ししております。

自分の歯にどの程度の虫歯があって、どういう治療が行われるかその用紙とぜひ照らし合わせてみてください！

80歳まで20本自分の歯を残せるよう当院でも力添えできればと思います💪

参照：e-ヘルスネット むし歯の治療の流れ　https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-004.html
参照：e-ヘルスネット　むし歯の特徴・原因・進行　https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-02-001.html